冬もみじ
- 2021.11.26
- 法人
- sensin
みなさん、こんにちは。法人本部経営企画室の長岡です。朝晩は一段と冷え込み、時おり訪れるうららかな小春日和がうれしい昨今ですが、いかがお過ごしのことでしょう。
今年も残すところ一か月余りとなり、カレンダーがいよいよ薄くなるのと裏腹に、これから年末にかけての日々の濃度が、じわじわと心の片隅に押し寄せてくるようで、いささか重苦しくも感じられます。
旧暦では既に初冬となっていますが、まだまだ秋の余韻も色濃く、巷(ちまた)では本格的な紅葉シーズンを迎えています。
マツやヒノキなどの常緑樹を背景に、カエデは紅色を一層濃くしミディアムボディのワインのように、イチョウは葉元に緑色を若干残しつつ全体を黄金色に輝かせています。一方、プラタナスの木では、乾燥がすすんだ茶褐色の葉が、枝から離れまいと体を変形させながら最後のガンバリを見せているようです。
このように、日中の気温が下がり日照が弱まってくると、木々は葉を落とす前に枝を通してその中の栄養分を幹に取り込もうとしますが、その際に緑色のクロロフィルが先に分解され、残った色素のカルテノイドが目立つようなら「黄葉」に。逆にアントシアニンという色素が新たに加われば「紅葉」になるのだとか。まるで化学反応(笑)。
その後、地面に落ちた葉は、ご承知のように微生物によって分解されて土壌に組み込まれ、その栄養分はさまざまな生物の生きる糧にもなりますが、一部は根っこから吸収されて、再び木々の成長につながっています。実に見事な自然界のSDGs(持続可能な開発目標)の実践と言えなくもありませんね。
朝まだき 冬満月の 明かりなほ ( 作 ・ 濵谷 和代 )
先日あった部分月食の翌朝、西の峰にぽっかり浮かぶ満月を発見。朝日が昇る前の澄んだ空に、山の端をシルエットにして冴えわたる月光を見て、更に自然に対する畏敬の念を深めた次第です。
さて、いよいよ師走ともなれば、年賀状や大掃除、クリスマスや年越しの準備などに追われる中、今年やり残した事どもが頭をかすめ、暗澹たる気分にもなりがちですが、来年のお正月こそは、今のところ?しばらくぶりのご家族やご友人との再会に期待が持てそうな状況で、少しは気持ちが軽やかになりそうすね。では、また。