2021年8月

夏休みの思い出

  • 2021.08.08
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

みなさま、こんにちは!津地区第二・鈴鹿地区の竹下です。

今回は少し情緒的な内容です・・・(自分にまつわることですので、お許しください)

 

 8月お盆近くになると必ず思い出すことがあり、そのことにまつわるネット記事を検索してしまう習慣が私にはあります。その中で最近こんな記事を見つけました。

 

 

 「始球(いいたま)ほらすから打てよ!」バッターボックスの私にマスク越しのキャッチャーの声。追い込まれる前に好球必打を信条としていた私はストライクゾーンに的を絞り、じっと投手を睨みつけていた。やはり来た!打った瞬間、充分な手応え、球はセカンドの頭上をライナーで右中間に抜けて行った。気が付いたら二塁ベースに駆け込んでいた。その裏、二塁を守る私は相手校三番強打者捕手の竹下氏の一挙一動に注視した。アウトコーナーに流れるカーブに前かがみになりながらバットと握る手が一瞬止まったように見えたが、同時に凄い振抜きフォームが目に焼き付いた。球は左中間を深々破り、ワンバウンドしてフェンス外のイチゴ畑に消えた。

 二塁ベース上に立った竹下氏に思わず「ナイスバッティン」と挨拶した。「お前こそ、よう打った。あの球はなかなか打てんのやけど・・・」と言う言葉が返ってきた。甲子園を目指して入学した県立〇〇高校グランドに県立〇〇高校を招いての練習試合のひとコマである。竹下氏と私は共に〇〇市立〇〇中学の野球部で竹下氏は一年先輩で当時よりズバ抜けた打力とセンスを持ち合わせ、私も密かに憧れていたが、さして野球部の名門校でもなく、むしろ進学校の〇〇校へ、私は甲子園への夢を見て春の選抜準優勝校でもある〇〇高校へ進んだ。当時、私は二塁のポジションを同級生と競っており、試合には交互に使われていたが、〇〇高校を迎えての練習試合を知った時は既に強打の捕手として脚光を浴びていた竹下氏の手前、どうしても先発出場したいと祈る思いが実ってか、先述のひとコマを得たのである。しかし、竹下氏とこの日の再会、言葉交わしが、今生の別れになることを30年近くも経って知ろうとは、当時は勿論、夢にも思わなかった。

 私はその後「どうしても甲子園」と一学期で〇〇を退学。当時はそんな言葉もなかったが野球留学を東京の私学に求め、結果は高三の予選敗退で父との約束通り野球とは一切の縁切り。当時は夢にも思わなかった企業マンの道を歩き、もがき、数十年歩んでいた。

 

 

 単身赴任で北陸の工場で盆休みも返上して頑張っていた46才の8月、日航ジャンボ機が群馬県の御巣鷹山に墜落。翌日のテレビに遭難者の名前が次々出て来る中に「竹下〇〇47才」己の目を疑った。が翌朝の新聞に「夏の甲子園に出場する〇〇高の息子の応援にかけつける元、〇〇〇〇〇〇〇捕手竹下〇〇」の記事に事実を信じざるを得なくなった。

 

 

 私には野球への未練はカケラも残っていないが、竹下氏は鳴かず飛ばずでもプロ入りし、己の挫折を息子に託してまで野球を追い詰めていた軌跡を知り、それ以来、毎年、夏の甲子園がくると竹下氏の無念を思い、〇〇高校グランドでのひとコマを想い出すのである。多くの人の出会いや別れの中で人生は展開されていると思うが、中にはかなり激しく胸を打つ出会いと別れがあるものである。マスク越しのあの「いい球、ほらすから打てよ!」は、もしかして勝負を度外視して後輩の私に自信を持たせようとした思いやりの意識であったのか。それを確認する術も失くしたまま晩年を迎えている。故、竹下氏への追悼・・・・私ごとに記したこと深謝したい。
記 怜

 

※文章の一部、名前や高校名は修正しています。

 

 

 

なんと36年前に亡くなった私の伯父のことが書かれたブログでした。この日航機の事故は、私が中学3年生の夏休みの出来事です。あの大変な事故の3日前に甲子園に出場した従兄の応援で親戚が集まり、その時に久々に伯父に会うことができ、従兄と年齢も近く同じ野球をしていたこともあり、たくさんのアドバイスと激励をもらったばかりの悲報でした。この記事をどのような方がお書きになられたのかはわかりませんが、私としても自慢の伯父の輝いていた時代を鮮明に描写していただき感謝に絶えません。

 

 

 

事故後まもなく夏休みだったこともあり、私も両親に連れられ墜落現場に近い群馬県藤岡市の体育館で何日も従兄をはじめとした親族と過ごした記憶があります。その後、墜落現場の御巣鷹山にも何度か伯父の慰霊登山にも行きました。残念ながら私自身は伯父の遺伝子は引き継いでいなかったようで、野球では大成できませんでしたが、その伯父よりも今自分が長く生きていることが不思議でなりません。これが私の夏休みの一番の思い出となります。

 

しんみりした内容ですみません。

それではまた。

       

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