2018年2月

介護サービスにおける人員基準「Sensin NAVI NO.68」

  • 2018.02.14
  • 高齢者福祉
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回でこのSensin NAVIも「レッスンその68」です。

 

 

いよいよ介護保険法改正まであとわすが。

今回は少し難しい話、介護保険制度における基準についてお話させていただきます。

ホームヘルパーやデイサービス、特別養護老人ホームなどなど、それらを実際に運営する際には、法制度に基づいた最低基準が設定されています。

つまり事業を運営するのではあれば、「最低限これだけは守りなさいよ」といったもの。

その設けられた基準には、

人に関すること、運営に関すること、設備に関することの大きく3つに分類されます。

今回はその中の人に関すること!

つまり人員基準について説明させていただきます。

それぞれの介護サービスには、介護保険制度上、最低限の必要人数や、各配置すべき職種が記されています。

事業の管理者はもちろん、実際に業務を行う介護職員、またサービスによっては看護職員や栄養士、介護支援専門員が必要なものもございます。

しかしながら、大まかな人員配置に関する基準は厚生労働省の告示を基本とし、実施する各都道府県による条例として示されてはいるも、細かな設定は、その実施する都道府県で、多少なりとも相違があるのをご存知でしょうか。

 

ここで「多少」と表記していますが、その「多少」が実は重要。

・・・下手すると指導の対象になりかねますので非常に注意が必要です。

 

 

 

ここからは少し例を交えてお話したいと思います。

以前のSensin NAVIでもご紹介しましたが、

デイサービスや介護保険施設に配置義務のある「生活相談員」または「支援相談員」について。

こちらは職種については、三重県であれば国家資格である介護福祉士もその要件として認められている一方で、他の県ではそれが認められない場合があります。

一昨年事業を開始しました滋賀県ですと、その介護福祉士は要件には該当せず、社会福祉主事任用資格や社会福祉士、精神保健福祉士といった、あくまで相談業務に専門かつ特化した資格でなければ、上記の相談員として従事できないようになっています。

例外として、介護支援専門員も可能ですが、ペーパードライバーのような介護支援専門員でなく、あくまで「経験を有する者」に限定されています。

 

 

それ以外にも、管理者が他の職務を兼務した場合にも、各県との見解が異なります。

三重県ですと、管理者兼生活相談員という兼務であれば、どちらもダブルカウントとして考えられていますが、一方の滋賀県では

兼務は可能も、実際の換算数はなにかしら分ける必要があります。つまり管理者兼介護支援専門員の場合ですと、

事業所としては常勤の勤務として扱われますが、例えば管理者が0.3、介護支援専門員が0.7といった分け方をしなければなりません。

・・・となりますと、管理者兼介護支援専門員の場合、ご利用者のケースについては、基準上「標準35名」に対し、単純計算で

「24名」が最大といった形となります。

 

これは他の事業にも言えることで、他にも管理者兼サービス提供責任者の場合も同様の割合で分けた場合、最大40名のケースに1名のサービス提供責任者を配置すべきところが、

最大「28名」までといった計算になるということです。

県を跨いで事業を展開したり、県外での管理者を勤める場合は、くれぐれもお間違いのないようにしないといけません。

しかし、その換算数の分け方ですが、例えば極端な例でいきますと、

管理者が0.1、介護支援専門員が0.9でも良いのかといった話になるかもしれません。その場合は「標準35名」に対し、「31名」まで可能では?と。

しかしながら、最終的にはその事業所の管理を、管理者がきちんと出来ているかどうかで判断されるそうです。

一人で運営する居宅介護支援事業所であれば、自分ひとりの管理なので問題ないかもしれませんが、その事業所の規模によってはその「換算数」で果たして管理できているのか?

管理者としての任を果たしているのか?といったところが、指定申請や変更届の提出の際、または実地指導等で問われるそうです。

 

あくまで今回は当法人が事業を運営する二つの県で例を挙げましたが、もちろん他の都道府県でもその考えや方針は異なりますのであしからず。

ちなみに都道府県以外にも、地域密着型サービスや介護予防・日常生活支援総合事業の指定権者は各市町村となります。

もちろん各市町村でも同様に見解は異なりますのでご注意ください。

以上、「意外と知っていないと損をする人員基準」でした~。

 

 

それではまた。

       

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