「Sensin NAVI spin-off」~FUKUSHIを語る~ Vol.5
- 2019.09.08
- 高齢者福祉
- sensin
皆様こんにちは、ブロガーことMるでございます。
私たちが担う福祉サービスは、高齢者福祉や障がい者福祉、そして児童福祉と様々です。それら福祉サービスを日々担う熱き者たちとの対談をお届けするのが今回!
その名も!
Sensin NAVI「spin-off」~FUKUSHIを語る~。
さて、そんな熱き福祉を担う者たち。
とにかく、個々の想いと考えを持つであろう皆様に、こうしてお集まりいただいたわけです。
「はい!そんなわけでここに集いし熱き者たちへ!!」
「そんなspin-offのテーマは!」
ばびょん!
「いや、前回の流れから決まっているだろう」
ズバリ!
「地域密着型サービスの今」!
是非それぞれの想いを包み隠すことなく大いに語ってほしいところ。
「地域密着型サービスと言えば、やっぱり代表的なのは小規模多機能型居宅介護と認知症対応型グループホームね」
「そう。しかしもちろんそれだけではないのがこのサービスで、
定期巡回・随時対応型訪問介護看護や夜間対応型訪問介護も同様」
「ほかにもいわゆる認知症デイや地域密着型特養も含まれます。そしてこれらサービスの起源は平成18年です」
「制度施行から10年以上経つけど、実際どうなのよ?」
「はい。地域密着型サービスは、前回のお話にもありましたように、その整備や運営開始にあたっては、各市町村の公募によります」
「そのとおり。市町村が策定する介護保険事業計画に基づき整備・運営されるもので、我が法人でも多くの地域密着型サービスを運営しているわけだ」
「だけどあまり数としてないような気がするけど…」
「そう!地域密着型サービスは公募によるものであって、誰でも簡単に運営できるものではありません。
特に定期巡回・随時対応型訪問介護や夜間対応型訪問介護は、その配置基準等定められた人員確保が必要なことから、制度やニーズがあってもなかなか普及していないのが現状です」
「地域格差があるのは事実。その役割や責務にて、求められる必要最低限の基準たるハードルが高いことから、なかなか波及していないわけです」
「ですが、これから必要とされる地域包括ケアシステムの構築には、やはり欠かせないサービスであることには変わりありません。質を落として拡張させることにはもちろん疑問ですが、やはりネックとなるのは人材確保と言えます」
「制度はあってもその担い手がいない・・」
「とにかく悩ましい話だ」
「確かに。それに訪問看護の機能を併せた看護小規模多機能型居宅介護はなおさらです。
地域において必要とされるサービスも、基準として必要とされる看護職員がそもそもいない、確保できない、そうした現状があるわけです」
「現在当法人では、小規模多機能型居宅介護施設を三重県内6つを運営しています。訪問、通い、泊まりの3つの機能をひとつの事業所で対応できるわけですが、人員基準にはその配置数のほか資格等の別要件もあります」
「このサービスを運営するには、単に介護福祉士や介護支援専門員の資格を有するだけではなく、制度上指定された研修を終了しなければ、その事業所の管理者や介護支援専門員として認められません。そうした資格要件が必要なことから、適材な人材を確保することの難しさがあるのもひとつ」
「じゃあ、これからはどうなのよ?」
「そうよそうよ!」
「地域密着型サービスにて設定されている、そもそもの介護報酬は、必ずしも高いわけではありません。
基準上必要な配置数がほかのサービスと比較しても多く設定されていることから、それだけ人件費割合は高くなります」
「なるほどね・・」
「単純に考えればそうです。ですがそれだけの質を担保するものであって、よりきめ細かなサービスを提供できるということ」
「要は事業に利用される登録者数に左右されますので、如何に登録者数を確保し維持していくかが大事なわけです」
「つまりどういうことよ?」
「登録者数を維持すること。しかしながらこれはかなりの難解と考えます」
「地域密着型サービスは、その目的と特色から多くの事業所は、都市部と比較してもいわゆる過疎地に多い傾向にあります。
登録者の確保と言っても、そもそも利用する方がいないといった実情のほか、月単位の報酬となることから、一般的に軽度者にとっては非常に高額なサービスとなります。とりわけ中重度者の特養入所が比較的容易となっている昨今において、なかなか利用に繋がらないといった現実問題もあるようです…」
「・・・かと言っても、むやみに報酬が引き上げられても、それこそ高額な費用になりかねませんし、逆に利用離れに繋がってしまいます」
「なんにせよ必要なサービスであることには変わりない!
根本の福祉精神、社会貢献を忘れてはいけないはずだ」
「まあ結局はそうなんだけど」
「でも安定した運営ができなきゃ、そもそも事業として成り立たないわけだし・・」
「百も承知!要は単独での運営ではなかなか厳しいと言うこと。
運営する側の母体や基盤が非常に大切なわけだ」
「今回のテーマは特に難しいわ。
地域にとって必要な資源でも、その担い手や経営の課題など、はっきりした答えは出せないわね・・」
…というわけで、
最後にキリッと!
それではまた。