2020年12月

通所介護の「栄養改善」。「Sensin NAVI NO.470」

  • 2020.12.19
  • Sensin NAVI
  • Posted by | sensin

皆様こんにちは、ブロガーのMるでございます。

今回お届けするSensin NAVIですが、「レッスンその470」となります。

 

 

 

 

 

・・・今回のお題は!通所介護の「栄養改善」をお送りします!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん・・・?どういうことよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「通所介護は単に機能訓練やレクリエーションを行うものではない!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出ましたね・・歩く通所介護」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まかせておけ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでは!「Sensin NAVI NO.470」をお送りします。

さて、介護保険制度に基づく通所介護や通所リハビリですが、そのサービスの中身も制度改正を経てどんどん変革されています。
当初は機能訓練を主な目的とし、レクリエーションや食事、入浴に趣きが置かれていましたが、昨今の地域包括ケアシステムの方針から、自立支援を目的とした内容に変わりつつあります。
機能訓練といった単なる生活動作だけでなく、自立支援に向けた栄養や口腔衛生など、多種に渡ります。
今回はその栄養に関する取り組みを評価した加算である「栄養改善加算」を紹介します。
類似加算として「栄養スクリーニング加算」というものもあり、一見同じようにみえますが、その違いも含めたご説明していきます。
この栄養に関する取り組みは、法改正のたびに重点項目のひとつに挙げられ、次回改正でもまた見直されそうな動きとなっています。
ではその「栄養改善加算」について!

これは、低栄養状態またはそのおそれがあるご高齢者に対して、栄養状態の改善を図る相談や管理といったサービスを提供した場合に算定できる加算のこと。

低栄養とは、エネルギーとたんぱく質が欠乏し、健康な体を維持するために必要な栄養素が足りない状態のこと。低栄養の指標は、体重の変動やBMI、血清アルブミン値などで測ることができます。

 

この取り組みを評価額する栄養改善加算ですが、その単位数は150単位/回となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしながら、その目的とは逆に、全国の算定率は非常に低い状況となっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに一方の
栄養スクリーニング加算、管理栄養士以外の介護スタッフでも、ご高齢者の栄養に関するスクリーニングを行い、対象者の栄養状態をケアマネジャー(介護支援専門員)に文書で共有した場合に算定することができる加算です。
栄養スクリーニング加算は、平成30年度の介護報酬改定で新設された加算で、ご利用者が1回につき単位数「5単位」を算定することができます。
そんな栄養に関し、日本の75歳以上のご高齢者の「約22%」は、低栄養状態と言われています。
いわゆるサルコペニアのことで、低栄養状態の方がそのまま運動や日常生活動作を行うと、さらに骨格筋量が低下する危険性があるとされています。そこで平成30年度の介護報酬改定を経て、新たに栄養スクリーニン加算が創設されることとなりました。
栄養改善加算と栄養スクリーニング加算については、一見類似したものですが、平成30年度の介護報酬改定では、その算定率向上を視野に、栄養改善加算の人員基準が緩和されています。
その緩和こそ、事業所に配置されている管理栄養士だけに限らず、外部の管理栄養士と連携することでも算定できるようになったわけです。

外部との連携については、具体的には他の介護事業所・医療機関・栄養ケアステーションにみえる管理栄養士との連携のこと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ栄養に関する栄養改善加算と栄養スクリーニング加算ですが、このように要件や単位も異なるわけです。

 

 

 

それでは栄養改善加算の要件を細かく紹介します。

栄養改善加算の算定要件

⑴ 栄養改善加算の算定に係る栄養改善サービスの提供は、ご利用者ごとに行われるケアマネジメントの一環として行われることに留意すること。

 

⑵ 管理栄養士を一名以上配置して行うものであること。

 

⑶ 栄養改善加算を算定できるご利用者は、次のイからホのいずれかに該当する者であって、栄養改善サービスの提供が必要と認められる者とすること。

 

イ BMIが18.5未満である者

 

ロ 1~6月間で3%以上の体重の減少が認められる者又は「地域支援事業の実施について」(平成18年6月9日老発第0609001号厚生労働省老健局長通知)に規定する基本チェックリストのNo.11の項目が「1」に該当する者

 

ハ 血清アルブミン値が3.5g/dl以下である者

 

ニ 食事摂取量が不良(75%以下)である者

 

ホ その他低栄養状態にある又はそのおそれがあると認められる者としています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なお、次のような課題を有する者については、上記イからホのいずれかの項目に該当するかどうか、適宜確認する必要性も明記されています。。

 

・ 口腔及び摂食・嚥下機能の問題(基本チェックリスト の口腔機能に関連する(13)、(14)、(15)のいずれかの項目において「1」に該当する者などを含む。)

 

 

・ 生活機能の低下の問題
・ 褥瘡に関する問題
・ 食欲の低下の問題
・ 閉じこもりの問題(基本チェックリストの閉じこもりに関連する(16)、(17)のいずれかの項目において「1」に該 当する者などを含む。)
・ 認知症の問題(基本チェックリストの認知症に関連す る(18)、(19)、(20)のいずれかの項目において「1」に該当す る者などを含む。)
・ うつの問題(基本チェックリストのうつに関連する(21) から(25)の項目において、二項目以上「1」に該当する者 などを含む。)

 

 

 

さて、要件はまだ続きます。

さきほどの1~3に加え…

⑷ 栄養改善サービスの提供は、以下のイからホまでに掲げる手順を経てなされる。

 

イ ご利用者ごとの低栄養状態のリスクを、利用開始時に把握すること。

ロ 利用開始時に、管理栄養士が中心となって、ご利用者ごとの摂食・嚥下機能及び食形態にも配慮しつつ、栄養状態に関する解決すべき課題の把握(以下「栄養アセスメント」という。) を行い、管理栄養士、看護職員、介護職員、生活相談員その他の職種の者が共同して、栄養食事相談に関する事項(食事 に関する内容の説明等)、解決すべき栄養管理上の課題等に対し、取り組むべき事項等を記載した栄養ケア計画を作成すること。作成した栄養ケア計画については、栄養改善サービスの対象となる利用者又はその家族に説明し、その同意を得ること。なお、通所介護においては、栄養ケア計画に相当する内容を通所介護計画の中に記載する場合は、その記載をもって栄養ケア計画の作成に代えることができるものとすること。

 

ハ 栄養ケア計画に基づき、管理栄養士等がご利用者ごとに栄養改善サービスを提供すること。その際、栄養ケア計画に実施上の問題点があれば直ちに当該計画を修正すること。

 

ニ ご利用者の栄養状態に応じて、定期的にご利用者の生活機能の状況を検討し、概ね三月ごとに体重を測定する等により栄養状態の評価を行い、その結果を当該利用者を担当する介護支援専門員や主治の医師に対して情報提供すること。

 

ホ 指定居宅サービス基準第105条において準用する第19条に規定するサービスの提供の記録において利用者ごとの栄養ケア計画に従い管理栄養士が利用者の栄養状態を定期的に記録する場合は、当該記録とは別に栄養改善加算の算定のためにご利用者の栄養状態を定期的に記録する必要はないものとすること。

 

 

⑸ 概ね3月ごとの評価の結果、3のイからホまでのいずれかに該当する者であって、継続的に管理栄養士等がサービス提供を行うことにより、栄養改善の効果が期待できると認められるものについては、継続的に栄養改善サービスを提供する。

…と、このように多くの要件が設定されているのが栄養改善加算です。
確かにこの要件をみると、算定することが難しいように感じずにいられません。実際にその事務作業の多さや複雑さからも、敬遠する事業所も少なくないわけです。
ですが、これからの高齢者の支援にとって、「栄養」も欠かせない要素とされており、その取り組みがやはり求められています。
次回改正でも栄養改善加算を含めた栄養に関する項目の見直しに着手しています。入所系に設定されている栄養マネジメント加算もそうで、全国の算定率が非常に高いことから、基本の介護報酬に包括されます。

 

以上!通所介護の「栄養改善」。をお送りしました。

それではまた。

       

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