洗心福祉会

Home > 日々の生活 > 職員模範行動とMVP

職員模範行動とMVP




津介護老人保健施設 福田 稔さん
6 月7日の朝8時前に特養裏のゴミ捨て場の横を通ったとき、老健の福田さんが散乱しているゴミを掃除していまし た。当たり前のことのようですが、この場所はよくゴミが散乱しています。私はいつも片付けなければと思いつつ実際に掃除したことはなく、行動していなかっ たことを反省しました。福田さんの行動は見習うべきだと思いました。

津介護老人福祉施設 北澤 信哉さん
北澤さんは飄々としているので、見過ごしがちでしたが、時々、廊下に落ちているゴミを拾っていたり、ホールが薄暗くなってきて他の職員がそれに気づかないとき、通りすがりの北澤さんが電気をつけてあげたりとちょっとした気遣いをしているんだなあと感心しました。ちょっとした気遣いというのはあまり目立たないものですが、そういう行動がサービスの質を支えていくのだと思います

津久居地域包括支援センター 木村 めぐみさん
洗心福祉会に就職してまだ間もない今年の4月の休みの日に、買い物へ行くために車で走っていると、路上で自転車ごと倒れられている男性を発見。女性一人が介抱されていたが、車を止め、声を掛けた。それがきっかけで、様子を伺いにお宅に訪問するようになったが、独居で、足腰もかなり弱られていた。何度か訪問させていただくうちに、介護保険の申請を行い、現在では久居訪問介護が支援させて頂き、お元気に過ごされている。結果としてサービスにつながったことももちろん素晴らしいが、時を選ばない『気付きからの即行動力』。これは是非見習いたい模範行動である。

洗心福祉会では毎月、「職員模範行動事例紹介」という用紙が配布される。
上記は平成22年12月度の職員模範行動事例からの一例である。他にも・・。

はなこま保育園 山本佳子さん
運動会や生活発表会になると司会をやっています。
その司会がとても上手で保護者席からも「あの先生の司会は感動する」という声をよく聞きます。話し方が上手だ、という評価ではなく(もちろん上手ですが)園児のことを普段からよく見ていて、それをいかに普段を知らない保護者に届けるかということに重きを置いている、そういうことが伝わってくるのです。

そう、洗心福祉会では月に一度"模範行動"をした職員を他の職員が紹介しているのだ。
これらの事例のほか、12月度は15件が紹介されている。
主として事例を出しているのは洗心福祉会の施設長など管理職に就いている人たちであるが誰がどの事例を書いたのかはあえて伏せてあるようだ。

事業管理部の水野健史部長に話を聞いた。

「全ての職員やスタッフがどんな小さなことでもプラスになることを行えば、誰かが見ていて評価しているんだよ。ということを感じてほしかったのです。このような主旨で平成19年4月から始めました。」

更に、この模範行動事例紹介にはもう一つの大きな目的があるという。

「事例を拾い紹介する管理職がどこまで自らの法人のスタッフを評価する目を持っているか、という評価するの目を養うことです。」
「スタッフの良いところを評価する、というのは一見簡単そうですが、意外と難しい。ということをあまり私たちは意識していませんでした。『評価される』ということは双方向性なので『君はよくやってるね』とバクっと言われるよりも自分ががんばっていると意識していることとか気をつけていることをピタっと誉められる方が嬉しいのです。ですから、各職員やスタッフががんばっていることをピタっと評価できたり、職員が意識していなくても"それは評価されることなんだよ、と掘り起こしてくれる管理職としての目がないとダメなわけです。」

この双方向性を一致させるのに数年かかったという。
職員模範行動事例紹介を始めた頃は何か良い事をしている職員がいたとしても『その程度のことは誰でもできるから模範行動に値しない』という意見を持った管理職が意外に多かったようだ。

「頭の中が相対評価のみになっている管理職が多かったように思います。でも、それくらいなら皆出来ているよ、という目線だと何一つ模範行動には見えてこないですから。そういう意識の人がいることは危機でもありましたが逆にやるだけの価値があるのではないか、とも思いました。」

模範行動事例紹介を始めた数ヶ月は、それでも事例は集まっていた。
ところが半年経ったころから集まりが悪くなってきたようである。
「単純にネタ切れしてくるわけですね。始めのうちは比較的目立つ模範行動を上げてくることができたのです。例えば『道で倒れている人を助けたAさんは素晴らしい』などです。もちろんこれは表彰されるくらい素晴らしいですが、こういうことがそう頻繁に起こるわけでもないですよね。もっと小さくて目立たないけれど評価されるべき行いを探すことがこの取り組みの主旨でもあるわけですから。目立つネタが切れ始めたころからが勝負だと思いました。」
「ここで大切なのは、職員のやっていることを見て模範行動を探そうと思ったら、座っているだけでは細かいところまでは見えない、ということです。あたり前ですけど座っているだけだと、つまり受身だと良い事も悪い事も一定の大きさのものしか見えてこないし聞こえてこない、更に小さいことがらを見つけようとしたら自分が足を使わなくてはならないと思うのです。よく『報連相をきちんと』とか言いますが、待っているだけでホウレンソウがやってくると思っていたらそれは幻想ですよね。」
「ちなみに受身だけで書かれたものは逆に職員から評価されるんです。『私のこと事例紹介してくれてありがたい…でも嬉しくない』こういう声を1、2名の職員から聞きました。これは職員を評価しながら本当は管理職が評価されているんだな!とあらためて思いました。テキトーに書くとすぐバレるのです。」

平成19年に始まった模範行動事例紹介は紆余曲折を経ながらも続く。
何となくレベルの底上げを感じ始めたのは一昨年の秋ごろだ。

平成21年の秋くらいの模範行動事例紹介で集まったものを見た時、『おっ!こういうところまで目がいっているのか!』という印象を受けました。何故なのかはわかりませんが、繰り返しているうちにレベルが上がってきたのです。
これは番外編で実は法人の職員ではない方のことを模範行動として紹介しているのですが、こんなのがありました。
ポルタ久居(駅ビルの名称) 駐車料金警備受託会社 加藤様
(法人関係者外の方ですが、どうしても紹介したい方があり取り上げさせていただきました)
ポルタ久居の駐車場係の60歳位の男性の方。ポルタ久居は16時30分を過ぎると、出庫するときの料金やカードのチェックに有人の窓口が増設されますが、ある係の方は公用車で出庫すると必ず「行ってらっしゃい、お願いします」と声をかけてくれます。夕方からの訪問は気が重いこともありますが、その一言で気が軽くなったりします。駐車場の料金係というお立場でここまで気をかけておられる行動は見習いたいと思います。

「法人の内外を問わず、こういう人っていいよね、という視点が示されたような気がします。こういったイレギュラーなことも含めて当法人の管理職は色々なところに目を向けられるようになったのかもしれません。」

ちなみにポルタ久居ビルの駐車場を管理している会社の方へは「洗心福祉会でこういうことをやっているのですが、お宅の加藤さんが事例で取り上げられましたの で良かったらご本人にお渡しください」と久居ケアサービスセンターの施設長が事例紹介の用紙を手渡しに行き、加藤さんの上司の方も大変喜ばれたという。

職員模範行動事例は毎年2月になると、集計し、「年間MVP」を投票で2名選出して表彰している。

模範行動事例に出されたものだけでMVPを決めるというわけには行きません。年間MVPはその年度でもっとも素晴らしい職員に贈られるわけですので、絶対評価だけでは選べないのです。
但し、MVPを選出するきっかけはこの模範行動事例紹介です。事例紹介は年間130~150件集まります。その中から2事例を投票で選びます。そして選ばれた事例の職員が年間MVPとしてふさわしいかどうかを審査して決定します。

これまで選出するための投票で選ばれた事例の職員がMVPにふさわしくないとされたことは一度もないという。模範行動ができる職員は評価されてしかるべき職員であるということなのだろう。

まだ始めて4年目ですが、こういうことは意識しながら時間をかけてやっていくうちに「風土」になると思うのです。劇的に変えることはできないけれどいつの間にか自分たちの血肉になっているという、そういうものは誰かが意識していないと後退してしまいますよね。
下記はこれまでMVPになった職員の模範行動です。

平成20年度職員MVP
中村千寛(津介護老人保健施設)
彼女は日々の業務の中で、常に清掃、整理整頓などを心がけており、トイレ、洗面所や洗濯場など他の職員が実践できていないところなどを限られた時間のなかで率先して行っています。その「気付き」の観点や視野の広さはご利用者様の身体状況や精神状態を知る上でとても重要で優れていると思います。


三浦 聡(ふたみ通所リハビリセンター)
法人理念、経営方針を基に自分なりに通所リハビリで必要と思われる「行動指針」を掲げ、現場の意識の向上を図るべく積極的に行動している。


平成21年度職員MVP
花井 千日子(旧姓鈴木)・竹内 佳奈(津中央ヘルパーステーション)
以前から困難ケースであったご利用者様がおり、ヘルパーも十数人入れ替わり常勤しか対応できない状態となっている。竹内さんと4月に配属された鈴木さんもローテーションで回っている。今までの暴言、セクハラ、サービスへの抵抗と大変であったが、2人は偏見を持たずにご利用者様を受容し細かい心配りで丁寧な援助を提供したことで、困難ケースだったご利用者様が穏やかになり困難ケースではなくなった。2人の職員が行動で示したものは「困難ケースとは自分達の中でつくってしまうものであり、どのようなご利用者様も真摯にその方の思いや生き方を受容し寄り添うことで困難ケースではなくなる」ということであった。


武藤 敦哉(津第2通所介護センター)
施設長が先頭にたって約2年前から各事業所の掃除や洗車の取組みが始まりましたが、取組みを継続して毎朝洗車をされている武藤敦哉さんは素晴らしいと思います。各事業所でもそれぞれ対応をされていると思いますが、武藤さんのように毎朝誰よりも早く出勤して継続して行っているのは施設長以外ではいないように思います。


2010年職員MVP
斉藤 俊英(地域事業推進課)
ある日、ご利用者様宅で担当者会議をしていた時、斉藤さんがお弁当を届けに来て下さった。気持ちよい挨拶と丁寧な態度、帰るときには帽子を取り「ありがとうございました」と深々と頭を下げ帰られた。その態度に感心したが、ご利用者様から「あの人は初めてお弁当を持ってきてもらってから1年程経つけれど、いつでも必ず帽子をとり深々とお礼をして、うちの靴やぞうりをきちっと揃えて下さる。入院して帰ってきたときも『○○さん退院おめでとうございます。お元気になられて良かったですね』と声をかけて下さる。1年間その態度は変わった事がなく、いつでも変わらない態度で素晴らしい人ですわ」と感心されていた。そう話されるのをお聞きし、とても嬉しく、同じ法人のスタッフである事を誇りに思いました。


奥田 美鈴(久居訪問看護ステーション)
5月の通所事業で起こしてしまったサービス中の事故の謝罪とその後の対応について、訪看の活動の中から、ご家族様が対応に不満を持っているということをキャッチし、早期に連絡とアドバイスを頂きました。アドバイスの内容も、通所事業に対してご利用者様、ご家族様が望んでいる事、ニーズの背景にある医療機関との関わりなど、通所事業のみでは知り得ない情報を提供していただきました。おかげで早い段階で対応する事ができ、大きな問題になる前に解決の道筋を見つけることができました。高い技術とコミュニケーション能力に裏打ちされたフォローアップに感謝すると共に、久居訪看の入っているケースへの安心感をあらためて感じました。
 

JContentPlus for Joomla!1.5 powered by Joomler!.net